アイスクライミングには基本となる「型」があります。
アイスクライミングとフリークライミングの動作を比較した時の最大の違いは、フリークライミングは常にホールドを限定されますが、アイスクライミングは任意の場所にハンドホールド及びフットホールドを設定できるという点です。
つまり、どこにでもアックスを決めることができ、どこにでも足を置くことができます。
一見すると似ているようですが、体の動きに関して実は関連性はほとんどないような気がします。
どこでも任意にホールドを作れますが、しかし手足を決める場所に一貫性を欠いてしまうと、手足の位置が左右バラバラになります。
そうなると膝関節の高さが異なることで腰が氷から離れてしまい、片方の膝が氷に当たって窮屈な姿勢になり、肩が氷から離れることで、良いスイングができなくなります。
腰が氷から離れている状態では、アックスの石突側が氷から離れてしまうので、スイングの円心力が氷に伝わりません。
これを逆に言えば、ある一定の「型」さえ習得してしまえばムーブは非常に簡単です。
というか90度までのアイスクライミングであれば、フリークライミングで言うところのムーブというものは存在しません。
単純に持久力があるかどうかであり、あとは傾斜とラインを読む目、そして氷質の判断がカギになります。
なので足の置き方にごまかしが効きませんので、講習には最適だと考えています。
氷の表面に凹凸があればあるほどフットホールドがあちこちに散在しているために「型」は乱れ、易しい岩登り的な感じでなんとなく登れてしまう、登れた気になってしまうものです。
これでは公式が当てはめられない数学の練習問題のようなもので、登る者に「型」を染み込ませにくいと言えます。
米子不動周辺
集合時間(尾白川の場合)
「習うより慣れろ」です。私もそうでした。
しかし歳を取ると、「慣れる前に習いたく」なるものです。
多分、一度は脳で理解しないと身体が動かないためだと思います。
それは五感と反射の鈍化が理由でしょうか。
そんなことを最近感じているので、なんとなくできてしまっていることを、あえて言葉にしてみました。
これだけ読んでもよくわからない内容も多いと思います。
私と全く違う考え方で上手な方、強い方もたくさんいます。